リフレクト乳酸菌(T-21株)の特許内容が特許庁のホームページに載っていたので、全文読んで要点だけ説明します。

※アレルライトハイパーの公式サイトには特許出願中とあるので、まだ見れないかと思いましたが、2017年6月1日に既に公開されていました。

結論からいえば、やはりアレルライトハイパーに含まれるリフレクト乳酸菌(T-21株)はインターロイン12の生成に効果があるということで特許上も間違いないようです。

 

特許全文を読んで分かったこと(要点のみ)

1.リフレクト乳酸菌(T-21株)の正式名称は「乳酸菌ラクトコ ッカス・ラクティスT21株(NITE AP-02164)」

【特許の該当部分】
【課題】本発明は、高い免疫調節作用を有し、飲食品に 好適に利用できるクランベリー由来の乳酸菌及び当該乳 酸菌を含有する飲食品を提供することを目的とする。 【解決手段】高い免疫調節作用を有する乳酸菌ラクトコ ッカス・ラクティスT21株(NITE AP-02164)を提供する 。また、当該乳酸菌を含有する飲食品を提供する。

2.リフレクト乳酸菌(T-21株)のインターロイキン12の産生誘導能力は通常の乳酸菌のおおよそ2倍

【特許の該当部分】
【0030】
表4及び図1からも明らかなように、本発明の乳酸菌(ラクトコッカス・ラクティスT2 1株)のIL-12産生量は6056 pg/mlであり、他の自社保有のラクトコッカス・ラクティスと 比べて高いIL-12産生誘導能力を有していることが確認された。

 

【図4】

 

3.インターロイキン12(IL-12)は、Th1細胞の数を増やすことで免疫機能を正常化し、アレルギーを症状を抑制する効果がある。

【特許の該当部分】
【0003】
免疫系において重要な役割を担っているTh細胞は、産生するサイトカインによりTh1細 胞とTh2細胞に分類される。Th1細胞はインターフェロンγ(以下「IFN-γ」という)など 主に細胞性免疫関わるサイトカインを、Th2細胞はインターロイキン4(以下「IL-4」とい う)など主に液性免疫に関わるサイトカインを産生する。Th2細胞の産生するIL-4は、B細 胞からのIgE産生を促進するが、Th1細胞の産生するIFN-γは、IgE産生を抑制する。Th1細 胞とTh2細胞はお互いに拮抗し、バランスを保つことにより免疫系の恒常性が維持されて いるがTh1細胞が優位に傾くと自己免疫疾患、Th2細胞が優位に傾くとIgE産生が増えて アレルギーが発症される。

【0004】
したがって、アレルギーを抑制するためには、Th1細胞の数あるいはTh1細胞由来のサイ トカイン産生量を増やすことによりTh1細胞とTh2細胞のバランスを正常に戻す必要があり 、Th1細胞とTh2細胞の共通の前駆細胞(Th0細胞)をTh1細胞に分化誘導することによりTh 1細胞を優位にする働きのある、抗原提示細胞由来のインターロイキン12(以下「IL-12」 という)産生を促進する乳酸菌株が求められている。

 

 

リフレクト乳酸菌(T-21株)の特許に関わる基本情報

【公開番号】特開2017-093380
【特許出願日】平成27年11月26日
【認定日】 平成29年1月30日
【公開日】 平成29年6月1日
【発明の名称】新規乳酸菌
【特許上の正式名称】乳酸菌ラクトコ ッカス・ラクティスT21株(NITE AP-02164)
※リフレクト乳酸菌(T-21株)は広告上のニックネーム

特許情報プラットフォーム|J-PlatPat
→特許庁の公式特許検索サービス

リフレクト乳酸菌(T-21株)の特許全文

【要約】
【課題】本発明は、高い免疫調節作用を有し、飲食品に 好適に利用できるクランベリー由来の乳酸菌及び当該乳 酸菌を含有する飲食品を提供することを目的とする。 【解決手段】高い免疫調節作用を有する乳酸菌ラクトコ ッカス・ラクティスT21株(NITE AP-02164)を提供する 。また、当該乳酸菌を含有する飲食品を提供する。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
クランベリー由来の免疫調節作用を有するラクトコッカス属菌。
【請求項2】
ラクトコッカス属菌がラクトコッカス・ラクティスである、請求項1に記載の菌。
【請求項3】 前記ラクトコッカス・ラクティスがラクトコッカス・ラクティスT21株(NITE AP-02164) である、請求項2に記載の菌。
【請求項4】
請求項3に記載のラクトコッカス・ラクティスT21株(NITE AP-02164)を含有する飲食品 。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高い免疫調節作用を有するクランベリー由来の乳酸菌の菌株及びその菌体を 含有する飲料、食品に関するものである。特に、ラクトコッカス・ラクティスに関するも のである。
【背景技術】
【0002】
乳酸菌は、ヨーグルトなどの発酵乳製品、各種漬物類など、多くの加工飲食品において 、味や風味の付与、栄養の強化、食品の保存性改善など様々な目的で用いられてきた。ま た、乳酸菌のアレルギー抑制といった有効な生理活性について近年注目が集まっており、 精力的に研究が進められている。
【0003】
免疫系において重要な役割を担っているTh細胞は、産生するサイトカインによりTh1細 胞とTh2細胞に分類される。Th1細胞はインターフェロンγ(以下「IFN-γ」という)など 主に細胞性免疫関わるサイトカインを、Th2細胞はインターロイキン4(以下「IL-4」とい う)など主に液性免疫に関わるサイトカインを産生する。Th2細胞の産生するIL-4は、B細 胞からのIgE産生を促進するが、Th1細胞の産生するIFN-γは、IgE産生を抑制する。Th1細 胞とTh2細胞はお互いに拮抗し、バランスを保つことにより免疫系の恒常性が維持されて いるが、Th1細胞が優位に傾くと自己免疫疾患、Th2細胞が優位に傾くとIgE産生が増えて アレルギーが発症される(非特許文献1)。
【0004】
したがって、アレルギーを抑制するためには、Th1細胞の数あるいはTh1細胞由来のサイ トカイン産生量を増やすことによりTh1細胞とTh2細胞のバランスを正常に戻す必要があり 、Th1細胞とTh2細胞の共通の前駆細胞(Th0細胞)をTh1細胞に分化誘導することによりTh 1細胞を優位にする働きのある、抗原提示細胞由来のインターロイキン12(以下「IL-12」 という)産生を促進する乳酸菌株が求められている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】プロバイオティクス・プレバイオティクス・バイオジェニックス-腸内 細菌の関わりを中心とした研究と意義-、日本ビフィズス菌センター、2006年、pp.177-18 0
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、高い免疫調節作用を有するクランベリー由来の乳酸菌及び当該乳酸菌を含有 する飲食品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、種々の果実、野菜等を分離源として、乳酸菌について検討を行った結果 、クランベリー由来の乳酸菌に高い免疫調節作用を有する株があることを見出し、本発明 を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本願第一の発明は、クランベリー由来の免疫調節作用を有するラクトコッカ ス属菌であり、より詳細には、ラクトコッカス・ラクティスT21株(NITE AP-02164)であ る。
【0009】
さらに、本願出願人は、当該乳酸菌を含む飲食品も意図している。すなわち、本願第二 の発明は、ラクトコッカス・ラクティスT21株(NITE AP-02164)を含有する飲食品である 。
【発明の効果】
【0010】
本発明の乳酸菌は、高い免疫調節作用を有する。摂取した場合に免疫機能を賦活化する ことによりアレルギーを抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、本発明の菌株と比較菌株のIL-12産生量(pg/ml)を比較した図である。
【図2】図2は、本発明の菌株と比較菌株のスキムミルク培地増殖性を比較した図である 。

 

【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を詳細に説明する。
1.ラクトコッカス・ラクティスT21株(NITE AP-02164)
本発明の乳酸菌は、ラクトコッカス・ラクティス(lactococcus lactis)である。特に ラクトコッカス・ラクティスに属する乳酸菌のうち、ラクトコッカス・ラクティスT21株 である。本発明にいうT21の記号は日清食品ホールディングス株式会社で独自に菌株に付 与した番号である。本ラクトコッカス・ラクティスT21株はクランベリーより本発明者の 一人によって初めて分離されたものである。
【0013】
本発明のラクトコッカス・ラクティスT21株は、2015年11月20日に、独立行政法人製品 評価技術基盤機構特許微生物寄託センターにNITE AP-02164(受領番号)として寄託され ている。本発明のラクトコッカス・ラクティスT21株の菌学的性質は、以下の表1及び2 に示す通りである。本菌学的性質は、Bergey’s manual of systematic bacteriology Vo l.2(1986)に記載の方法による。
【0014】
【表1】
【0015】
【表2】

【0016】
2.IL-12産生能試験
本発明のラクトコッカス・ラクティスT21株は、後述する実験例に示すように、高い免 疫調節作用、すなわちIL-12の高い産生誘導能力を有する。IL-12の産生誘導能力の確認に ついては以下の試験方法によって行った。
【0017】
<菌体の調製>
菌体を表3に示すMRS培地(Difco Lactobacilli MRS Broth)で30℃ ・48時間培養した。 次いで、増殖した菌体を遠心分離して集菌し、分離した菌体を滅菌水にて3回洗浄し、凍 結した。その後、凍結乾燥機を用いて凍結乾燥し、乾燥菌体粉末を得た。
【0018】
【表3】
【0019】
<IL-12産生誘導評価>
IL-12産生誘導評価では、細胞としてマウス由来マクロファージ様細胞株であるJ774.1 細胞を使用した。はじめに、10%の非動化FBS(Invitrogen)とPenicillin-Streptomycin (Invitrogen)、NaHCO3(Sigma)、L- glutamine(Invitrogen)を加えたRPMI1640培地 (日水製薬)を用いて、J774.1細胞を37℃ CO2 5%の条件下で培養した。そして、24穴の 培養プレートの1穴ごとに2.5×105 cells/mlのJ774.1細胞を2mlずつ加え、そこに上記で得た乾燥菌体粉末をJ774.1細胞培養培地で0.1 mg/mlの濃度になるよう懸濁して100μl添 加し37℃ 5%CO2条件下で24時間培養した。培養後培地を回収し3500 rpmで2分間遠心分離 を行い、培養上清を得た。Mouse Total IL-12 ELISA kit(Thermo scientific)を用いて 培養上清中のIL-12を測定した。
【0020】
3.スキムミルク培地での増殖性試験 <スキムミルク培地増殖性試験>  前培養液を10%SM(スキムミルク)培地に植菌し、これを30℃ ・48時間培養し、乳酸 菌数、pHによってミルク培地での増殖性を評価した。
【0021】
4.飲食品
本発明の乳酸菌は飲食品に含有せしめて使用することができる。本発明の乳酸菌は特に 飲料に好適に用いることができるが、例えば、発酵乳及び乳酸菌飲料が考えられる。現行 の乳及び乳製品の成分規格等に関する省令では、成分規格として発酵乳(無脂乳固形分8. 0%以上のもの)や乳製品乳酸菌飲料(無脂乳固形分3.0%以上のもの)であれば1.0×10 7産生誘導能力/ml以上、乳酸菌飲料(無脂乳固形分3.0%未満のもの)であれば1.0×10 6cfn/ml以上必要とされるが、乳などのはっ酵液中で増殖させたり、最終製品の形態で増 殖させたりすることによって上記の菌数を実現することができる。また、発酵乳及び乳酸 菌飲料以外にも、バター等の乳製品、マヨネーズ等の卵加工品、バターケーキ等の菓子パ ン類等にも利用することができる。また、即席麺やクッキー等の加工食品にも好適に利用 することができる。上記の他、本発明の食品は、前記乳酸菌と共に、必要に応じて適当な 担体及び添加剤を添加して製剤化された形態(例えば、粉末、顆粒、カプセル、錠剤等) であってもよい。
【0022】
本発明の乳酸菌は、一般の飲料や食品以外にも特定保健用食品、栄養補助食品等に含有 させることも有用である。
【0023】
また、本発明の乳酸菌は、食品以外にも化粧水等の化粧品分野、整腸剤等の医薬品分野 、歯磨き粉等の日用品分野、サイレージ、動物用餌、植物液体肥料等の動物飼料・植物肥 料分野においても応用可能である。
【産業上の利用可能性】
【0024】
本発明のクランベリー由来の乳酸菌(ラクトコッカス・ラクティスT21株)は、高い免 疫調節作用を有する。摂取した場合に免疫機能を賦活化することによりアレルギーを抑制 することが可能となる。
【実施例】
【0025】
以下、本発明の実施例を示すが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。 <試験例1>IL-12産生誘導評価 本発明のラクトコッカス・ラクティスT21株と、自社保有の3つのラクトコッカス・ラクテ ィス比較菌株(LL1、LL2、LL3)についてIL-12産生誘導評価を実施した。
【0026】
IL-12産生誘導評価は次の手順により行った。本発明の菌株と比較菌株のそれぞれにつ いて、表3に示すMRS培地(Difco Lactobacilli MRS Broth)で30℃ ・48時間培養し、増 殖した菌体を遠心分離して集菌し、分離した菌体を滅菌水にて3回洗浄し、凍結した。そ の後、凍結乾燥機を用いて凍結乾燥し、乾燥菌体粉末を得た。
【0027】
別途、10%の非動化FBS(Invitrogen)とPenicillin-Streptomycin(Invitrogen)、NaH CO3(Sigma)、L- glutamine(Invitrogen)を加えたRPMI1640培地(日水製薬)を用いて 、J774.1細胞を37℃ CO2 5%の条件下で培養した。そして、24穴の培養プレートの1穴ごとに2.5×105 cells/mlのJ774.1細胞を2mlずつ加え、そこに上記で得た乾燥菌体粉末をJ774 .1細胞培養培地で0.1 mg/mlの濃度になるよう懸濁してそれぞれ100 μl添加し、37℃ 5%C O2条件下で24時間培養した。培養後培地を回収し3500 rpmで2分間遠心分離を行い、培養 上清を得た。Mouse Total IL-12 ELISA kit(Thermo scientific)を用いて培養上清中の IL-12を測定した。
【0028】
その結果を表4及び図1に示す。
【0029】
【表4】

【0030】
表4及び図1からも明らかなように、本発明の乳酸菌(ラクトコッカス・ラクティスT2 1株)のIL-12産生量は6056 pg/mlであり、他の自社保有のラクトコッカス・ラクティスと 比べて高いIL-12産生誘導能力を有していることが確認された。
【0031】
<試験例2>スキムミルク培地増殖性試験  本発明のラクトコッカス・ラクティスT21株と、自社保有の3つのラクトコッカス・ラク ティス比較菌株(LL1、LL2、LL3)について、スキムミルク培地増殖性試験を実施した。
【0032】
10%SM(スキムミルク)培地に植菌し、これを30℃ ・48時間培養し、乳酸菌数、pHに よってスキムミルク培地での増殖性を評価した。
【0033】
結果を表5及び図2に示す。
【0034】
【表5】
【0035】
本発明の菌株(ラクトコッカス・ラクティスT21株)の菌数は7.6×108cfu/mlであり、 はっ酵乳、乳酸菌飲料を生産する上で問題のないレベルであった。